シグマから発売されたコンパクトな超望遠ズーム100-400mmF5.6-6.3 DG OS HSM、果たしてその実力はいかに。早速サーキットに持ち込んでプロの撮影エリアから使用してみた。

スーパーGT 第3戦、決勝スタート

2年ぶりにスーパーGT選手権が九州へ帰ってきた。昨年は震災により中止となったこのイベント、今年の開催を待ち焦がれていたファンも多いのだ。いよいよ決勝スタート時間が迫ってきた。スタートシーンを撮影するために、混雑するグリッド上からストレートエンドまで移動する。ん?一昨年と勝手が違うぞ!実は2年前の決勝中にブレーキトラブルで突っ込んだマシンがいたため。撮影エリアが後方の土手上に変更されていたのだ。400mmではやや短いので1.2xクロップを設定。

画像: ワイド端でパレードラップを撮影。100mm(120mm相当)

ワイド端でパレードラップを撮影。100mm(120mm相当)

画像: スタートシーンはテレ側で。400mm(480mm相当) 共通データ:Nikon D5 f11 1/800秒 ISO160 1.2xクロップ

スタートシーンはテレ側で。400mm(480mm相当)
共通データ:Nikon D5 f11 1/800秒 ISO160 1.2xクロップ

D5であれば1.2xクロップでも14MPと必要十分な解像度。筆者の使用用途なら8MPあれば十分なのでDXクロップでも実用になる。もちろんレンズの解像度がある程度高いことが必要だが、昨日DX機のD500でも素晴らしい描写をみせていたのでシーンによってはDXクロップも積極的に使ってみた。その際、ローパスフィルターがあるD5ではピクチャーコントロールでデフォルトの輪郭強調「3」を「5」に変更しておく。

レクサス同士のバトルシーンを捕捉

今年のスーパーGT500クラスはとにかくレクサスが速い。クラス最多の6台がエントリーし上位にひしめき合うので、自ずとレクサス同士が順位を争うシーンが見られる。

画像: 2台のレクサスがバックストレートで並んだ

2台のレクサスがバックストレートで並んだ

画像: 37号車がブレーキングポイント手前で6号車をけん制

37号車がブレーキングポイント手前で6号車をけん制

画像: 接触を避け、コースアウトギリギリでブレーキングする6号車

接触を避け、コースアウトギリギリでブレーキングする6号車

画像: 37号車と6号車のバトル真後ろ、虎視眈々の38号車 共通データ:Nikon D5 f11 1/800秒 ISO250 1.5xクロップ(600mm相当)

37号車と6号車のバトル真後ろ、虎視眈々の38号車
共通データ:Nikon D5 f11 1/800秒 ISO250 1.5xクロップ(600mm相当)

昨日の撮影をふまえてレリーズ押しっぱなしではなく、3-5カットの連写を数回に分けて撮影したのが上の4カット。このシーンでは手持ちの機動力が生き、コーナー進入から立ち上がりまで追いかけることができた。しかしスタートから1時間半が経過、身体が何となく一脚を欲しがっているような気もするのだが…。

レースが終了、表彰式へ

レースはこの後、トップ争いをしていた他の2台のレクサスが接触という波乱もあり、生き残った36号車レクサスが勝利した。中嶋一貴選手とジェームス・ロシター選手が表彰台の真ん中へ。トロフィーを持った2人がピッタリ納まるようフレーミング。腕がチョット疲れてきたのでレンズフード先端を持っているのだが、この状態で直進ズームできるのはありがたい。

画像: 撮影データ:Nikon D5 f9 1/320秒 ISO200 350mm域

撮影データ:Nikon D5 f9 1/320秒 ISO200 350mm域

画像: トロフィーは温泉自慢の大分ということで、金の風呂桶がモチーフ。椅子じゃなくて良かった…。

トロフィーは温泉自慢の大分ということで、金の風呂桶がモチーフ。椅子じゃなくて良かった…。

モータースポーツの世界へようこそ!

この2日間「試用」するつもりがバッチリ「使用」してしまったシグマの100-400mm、ニコンユーザーであればズバリ「買い」だ。これまで一般の方々にレース撮影のオススメ機材として、D500+純正200-500mmを強く推していたのだが30万円超コース。でもこれからはこのレンズに、ボディを最近グッドプライスになったD7200にすれば合計約16万円、およそ半額でも十分クオリティの高い写真が撮れる可能性がある。あとは…「月カメ」読みながらウデを磨こうではあ~りませんか。

PHOTO&REPORT:井上雅行(JRPA)

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